正しい人材育成の概念を持つ
多くの経営者が抱える悩みの一つに人材育成があります。「社員が育たない!」とぼやいている経営者に私はよく出会います。そして、「先生、社員を育てる方法を教えてください」と中年を超えた経営者がねだり顔で近寄ってきます。「先生はやめてください!」とまず、私は応えるのですが、その次に話すことは、「育てるという概念が間違っていると思いませんか?」という質問で対応します。しかし、殆どの経営者から応えは返ってきません。
「育てるのではなく、一緒に育つ」という概念や「経営者は社員が育つ環境を作る」という概念を持ってもらいたいのです。人材育成に関するテクニックなどはたくさん紹介されていますが、例え一時的に効果があっても効果性を持って会社を成長させることが出来るものではありません。それは正しい概念と基本をしっかり持って経営者が人材育成に携わらないからです。
民主主義の社会の経営者にならなければ
小中学生の時、あなたは教師を選びましたか?そんな事はできませんね。そして、教師はあなたのことを尊重し、一人前の人間として対応してくれましたか?あなたは教師を尊敬しましたか?民主主義の世界のように投票で選ばれたトップではない教師に、地位や権力を使って生徒を育てようとするのは無理があります。その結果、学校が荒れるケースもあります。企業も同様です。上司や経営者を社員が選べるケースはまれです。そこに互いの尊敬という関係がないとシナジー(相乗効果)は発生しません。そして、社員も経営者も育ちません。まず経営者が社員の機能性ではなく、人間性にフォーカスして尊敬をしなければなりません。「社員に尊敬?」と疑問に思うでしょう。それではまず、「感謝」の気持ちを常に持つことです。どんなに失敗ばかりやっている社員であっても、その社員がいてくれるだけで感謝しなければなりません。ですが、多くの経営者が社員の機能面ばかりにフォーカスして、社員に尊敬の念を伝えていません。結果、その経営者は社員に尊敬されず、仕方なく社員は仕事をするのです。そんな組織では生産性の成長を期待できません。
あなたの話など聞かない。聞いたふりはするけど
尊敬もしていない人の話を聞いたり、尊敬していない人に心を開くでしょうか?いつも経営者というレンズの眼鏡をかけて発言や行動をする経営者に対して、「自分はこの人と生き方が違う!」と社員は思っているのではないでしょうか?大切なのは、まず、社員の理解に徹することです。
学生時代の話に戻ると「私のことをあの先生は理解してくれる」と感じれば、相談もするし、その先生の担当科目の勉強も進んでするようになります。この状態と全く同じです。社員の長所も短所も認め社員の成長を見守り、経営者は社員が自ら成長できる環境を作ることしかできないのです。
基本は経営者が自社の社員を信頼して、尊敬を投げること
社員を信頼して裏切られたという経験を持つ経営者は少なくないでしょう。それでもいいのです。経営者は自分の社員を心から信頼するのが仕事です。これは人間関係においても重要なファクターです。他者に何かを求めてはいけないのです。何故ならば当たり前のことですが自分と他者は違うのです。これらの能力こそが経営者に求められ、この新型コロナの環境の中でも成長できる企業の経営者になれるのです。
もっとこれらの内容を詳しく知りたい方は私の第2作の書籍をお読みください。
惹き寄せるチカラをお読みください>>
マーケティングは惹き寄せるチカラを利用すると想像を超えた結果を得られます。