時間軸で仕事と経営を考えるとは?
経営コンサルティングという仕事をしていると「社長、時間の使い方の見本を社員に示しましょう」。というアドバイスを必ずと言っていいほど行います。
どんな優秀な社員も経営者も与えられた時間は、1日24時間365日ですね。ですから「人生は時間の使い方で決まる」と私は考えています。「時間軸で行動を決める」という概念が経営では重要ですと解説します。
つまり、多くの経営者の行動に優先順位が設定されていないので、無駄な時間を使っているということです。そうなってしまうのは、掲げたビジョン達成の意欲の弱さと、いわゆる「自制心」が弱いと私は感じます。自制心を高めると目の前の景色で行動を決めません。常にゴールに対しての行動を行う事ができます。また、その反対で、ゴールにコミットしていない行動は行いません。言い換えれば、自制心を高めるとゴール一直線な行動ができるということです?
時間の使い方が高い成果を生んでくれます。時間を掛かけなければ成果が得られないことを先に行うということです。
経営者が学ぶことをとも重要ですが?
勤勉な経営者は、勉強会や研修参加に明け暮れます。「学ぶ」ことはとても重要です。ですが、優れた経営者は、学んだことを自社の仕組みにします。多くの学ぶ経営者は、講演や研修に出て「いい話だった」と感動します。まるで、映画鑑賞をしているように私には見えます。もちろん全ての学ぶ経営者が、このようであるとは言いません。
業績アップは、自社のファンづくりと人材育成が鍵
経営者が目指すのが「業績UP」だとすると、「売上UP」を目指す。売上は、顧客が価値を感じてくれた質と量です。つまり、売上よりフォーカスすべきは、「継続された自社のファンづくが鍵です。その結果、継続した業績UPが望めます。
しかし、もう一つ、最も大切な要素は、「人財」です。
「そんなことわかっているよ!」と思われることでしょう。ですが、決算書では、評価されないファンの数と質。人財の成長度が経営では一番大切なのに、「社員の声に耳を貸さない」「社員のために時間を使わない」経営者が多いいのです。
エンパワーメント面談の重要性
勉強会や研修参加が悪と言っているのではなく、社員との時間を作る方が優先順位は高いと私は考えるのです。
2ヶ月に1度のエンパワー面談をパートタイムも含む全社員と行うことを多くの経営者に勧めます。
1.経営者から社員への期待していることを告げる
2.社員から会社に期待していることを聞き取る
3.社員の仕事やプライベートな問題点を聞く(アドバイスは不要)
(常に社員の幸せを気遣う経営者でるために)
これらを2ヶ月に一度程度行う必要があります。これが経営者の優先事項ではないでしょうか?
嫌なことをするのが経営者
人生の重要な時間を自分に慕ってくれる社員は、ある意味顧客より大切な存在です。そして、パートターイマーの方が日々、直接的に顧客に触れるのではないでしょうか? 目の前の景色のいい方に行動をしたくなるのは、人間なら当然です。ですが、経営者は社員を幸せにする使命があります。「いい会社」を作りたいなら、社員の幸せづくりに関する時間をまず、第一優先順位にするのが当然のことです。
今日の売上を未来の売上と交換している
ブレーキとアクセスを同時に踏んでいる経営者は、いつも忙しく仕事をしていますが、大きな成果を出せません。それは、今日の売上を追いかけるからです。継続した業績UPをするには、ファンづくり・人材育成を続けるしか道はないのです。
1日8時間睡眠を取り、休日は教養や体を鍛え、大切な家族の時間を過ごし、こころの満たされた状態で経営に応ることで、自制心を養い「いい会社づくり」ができるのではないでしょうか?
人材開発・人材育成は時間の掛かるものです。ですが、その成果が見えたときの感動こそが、「今まで人のやりたくないことをやったかいがあったな〜」と大きな感動を経営者の苦労のご褒美としてもらえる瞬間です。