長野県企業様へのレポートの一部|コンサルティング ファーム NAGANO ATF

株式会社 エイ・ティ・エフ​
長野コンサルティング事業部

長野県企業様へのレポートの一部

栗山ノート

目次

物事を多面的に見る

アフターコロナにおいて、お盆休みは観光地が活気づくことが期待されましたが、夏の台風の影響を受けて、その状況は変わってしまいました。しかしながら、観光業が低迷する一方で、新たなチャンスが生まれる業界もあるのです。
新型コロナの影響により海外旅行が制限された結果、エクステリア業界が好調だったとのことです。これは一つの側面でマイナスとされることもある一方で、別の視点ではプラスとなる側面がある典型的な例です。ある有名なコンサルタントは「経営を多面的に捉えるべきだ」と述べており、経営活動も一つの側面がマイナスであるとしても、反対の側面ではプラスとなる可能性を秘めていることがあります。

CRMを活用した業務効率化の実現

CRMとは、「Customer Relationship Management」の略で、顧客との関係性を効果的に管理する手法です。この手法を用いることで、収益の最大化などの目標を達成することを意味します。しかし、「顧客関係管理」とか「収益の最大化」といった言葉だけでは、具体的なイメージが湧きにくいかもしれません。
また最近では、「エクセル時代の終焉」という言葉も耳にします。その理由は、企業が業務やマーケティング、営業、サービスなどを半自動化することにより、業務プロセスを効率的に行うことが可能になることを指します。

弊社の日常業務の1つに、お客様からのWebサイトの変更依頼があります。この業務を効率的に処理するために、CRMを採用しております。まずは専用のフォームを作成し、その内容を自動的に担当者の進行表に反映させます。これにより、ヒューマンエラーを最小限に抑えつつ、業務の可視化と効率化を実現しています。そして何より重要なのは、作業品質の向上です。
単にデジタル化するだけでは業績向上は望めませんが、自社の業務の核心部分をデジタル化することで、作業品質を向上させることができます。現在、パートナー企業であるHubSpot社製のCRMでは、マーケティング以外にもスケジュール管理や社内情報共有など、自社のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。人材不足や社員の有給休暇取得率向上の効率的な活用を図るためにも、エクセルからの転換を考えることは有益でしょう。

不況との歩み:挑戦を受けて

住宅関連業界も将来が不透明な業種です。私の実家も住宅関連の事業を営んでいました。過去にはオイルショック、バブル崩壊、リーマンショック、そして資材高騰といった数度の不況と闘いながら歩んできました。
かつて、マニラで全国的に学習塾を展開している経営者に、お話を聞いたことがあります。彼は「少子化の影響で、設備はそのままビジネスホテルに転用可能」と話していました。約30年前、今ほど高額な学習塾が成功するとは考えられませんでした。衰退するどころか、この業界は逆に成長してきました。将来の予測は難しいものです。経営とは、まさに「不況との闘い」なのかもしれません。好況の時にできることを怠らないことが重要だと痛感します。

話題は変わりますが、侍ジャパンが優勝したWorld BaseballClassicの日本代表監督、栗山英樹さんの「栗山ノート」を読みました。野球だけでなく経営者としての視点や歴史に関する学びが書かれており、彼の深い洞察力がうかがえます。昔の偉人の言葉を通して自己を見つめることの大切さを感じました。それによって、私の未熟さや愚かさも痛感させられる機会でもありました。栗山英樹さんのような人物は、伝える言葉は短く、常に選手たちに敬意を持ち、静かな強さを示します。その姿勢に触れて、感銘を受けました。

売れる仕組みを作る

「組織全体の調和を促進する」ことは、企業の力を向上させる作業です。簡単なことではありませんが、当社のクライアントの中には、この調和をしっかりと築いている、売上10億円を目指す飲食店が存在します。
社長を尊敬し、彼を心から好きだと述べています。この企業では、理念経営が採用されており、その中で結びついた一体感が顕著です。ある社員に「この会社の魅力は何ですか?」と尋ねると、「失敗を許容し再チャレンジする機会を与えてくれるところです」との素晴らしい回答がありました。社長と社員の関係の深さが、この会社の業績を支えているようです。

売れる仕組みは、製品開発やマーケティング・営業に限らず、他の要素も大きな影響を持つことがあります。私は実際に目の当たりにし、それを確信しました。特に「自社を愛する」姿勢は、顧客にとって魅力的に映ります。

ナイキの広告はアスリートを尊重しており、一つ一つの商品を宣伝しているわけではありません。このようなアプローチを取ることで、経営者は「売れる仕組み」への焦点を当てることが重要であると感じます。直接的な販売だけでなく、売れる仕組みを構築することが求められます。そのためには、なぜ自社を選んでいただくべきなのか、その理由を見出すことが必要です。

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